別名「たばこ病」
COPD

保土ヶ谷区新桜ヶ丘の新桜クリニック

小児科・内科・皮膚科・アレルギー科

慢性閉塞性肺疾患

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

COPD(慢性閉塞性肺疾患:まんせいへいそくせいはいしっかん)は空気の通り道である気管支や、気管支の先にある酸素を取り込むための肺胞に治りにくい炎症を生じる疾患です。
この疾患は、肺への空気の出入りが悪くなり、呼吸困難を引き起こします。
 
重症化すると…
息苦しさで日常生活に影響がでます。
風邪やインフルエンザにかかると急激に症状が悪化し、死に至ることがあります。

COPDの主な症状

COPDは重症の呼吸器疾患でありながら、ありふれた症状が特徴です。
 
その特徴とは…
「息切れ」「咳」「痰」といった、日常的なありふれた症状がみられます。
病態がゆっくりと進行し、改善されません。
 
これらの症状は年齢や喫煙のせいにされてしまい、なかなかCOPDとは気づかれません。
 
次の5つの質問で、COPDのチェックをしてください。
 
Q1,あなたは40歳以上ですか?
  はい ・ いいえ
Q2,あなたは、現在、タバコを吸っていますか?あるいは以前吸っていましたか?
  はい ・ いいえ
Q3,あなたは同年代の人に比べて息切れし易いですか?
  はい ・ いいえ
Q4,あなたは1日に何回も咳をしますか?
  はい ・ いいえ
Q5,あなたは1日に何度も痰がでますか?
  はい ・ いいえ
 
以上の質問で3つ以上「はい」と答えらえた方は、できるだけ早くCOPDの検査を受けるようにしてください。

COPDの原因

COPDは別名、「タバコ病」と呼ばれています。
 
COPDの原因はいろいろありますが、最も重大な要因は喫煙です。
COPD患者の約90%が喫煙者です。
喫煙以外の発病因子として、「大気汚染」「職業環境(粉塵や化学物質等の有害物質を吸入する可能性)」「遺伝」もあります。
 
【タバコはなぜいけないのか】
肺・気管支などは、特に喫煙の影響を受けやすく、喫煙と関わりの深い病気はCOPDを含め、沢山あります。
また、煙に含まれるタバコの有害物質による刺激で気管支が収縮したり、粘膜からの分泌物が増えてぜんそくなども引き起こしやすくなります。

COPDの原因

COPDの検査(保険適用あり)

COPDは徐々に進行し、重症化する疾患です。
早めに発見し、治療を始める事が重要です。
 
COPDは問診・身体所見と簡単な検査で診断できます。
スパイロ検査は唯一、COPDの早期診断が可能な検査です。
 
検査
開始!10分程度の検査です。
①普通の楽な呼吸をしてください。
②胸一杯吸い込みます。
③一気にはきます。
④もっともっとはいてー
⑤最後までふーっとはいて
検査終了です!
 
検査を受けられる方の注意点
この検査は患者さんの努力次第で結果に影響が現れます。
医師の指示に従って、一気に息を吐き出すようにしてください。
 
費用について
保険適用あり。
(検査料は3割負担で1,000円位)

COPDの検査(保険適用あり)
COPDの検査(保険適用あり)

COPDの治療

禁煙は治療の第一歩
タバコを吸っている方が、まず取り組むべきことが、禁煙です。
 
禁煙は、最も重要で効果的な治療法です。
疾患の進行を遅らせ、重症化を防ぐことができます。
本数を減らすだけではダメです。
完全にタバコと縁を切りましょう。

COPDの治療

COPDとわかったら…

次のことを守れば進行を防ぐことができます。
 
【禁煙療法】
タバコを吸いつづけると、肺や気管支がよりひどく傷害を受け、CODPがますます悪化します。
COPDの治療を受けるためにはまず禁煙することが前提です。
 
【食事療法】
息が苦しく、食欲不振におちいってしまう方が多いのも肺の病気の特色です。
しかし痩せてしまうと病気の治療効果も思うように得られません。
十分な栄養を摂るように心がけましょう。
 
【環境を整える】
気道を刺激しないように塵・埃を避けましょう。
また極端な寒気や暑気は避けましょう。
 
【風邪対策】
風邪を契機に呼吸器の病気が重症化する場合がありますので手洗い・うがいなどの風邪対策やインフルエンザ予防接種を受けるようにしましょう。
 
【適度な運動】
すこしづつでも運動できるような状態にするのがよいのです。
自分で行動を制限し過ぎず、少しでも体を動かすのがよいでしょう。
 
【呼吸法の訓練】
・呼吸筋をリラックスさせる方法
・呼吸訓練
・腹式呼吸
・口すぼめ呼吸(おちょぼ口呼吸)
・器具を用いた呼吸筋の訓練
・四肢、足の体操
・体全体の筋力訓練



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